今回紹介する書籍は、経済学の入門書です。
『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』
ヤニス・バルファキス 著 関美和 訳 ダイヤモンド社
経済学の本というと「難易度が高そうだな…。」と拒否反応を示してしまう人もいるかもしれません。
でも大丈夫です。
この本ではタイトルにあるように、ギリシャの元財務大臣である著者が、自分の子どもに語りかける形式で書かれています。
難しい専門用語はなるべく使わず、わかりやすく書かれているので、初心者におすすめです。
目次の一部
通貨と経済の始まりから利益追求型社会への変遷、仮想通貨、最後のほうはSF作品を例に挙げながら、機械化がもたらす未来予想まで書かれています。
以下、興味深かったエピソードをいくつか挙げておきますね。
~通貨は債務から始まった~
時は古代。
労働者が働いた時間を穀物の量に換算し、主人(雇い主)がその数字を貝殻に刻んで渡します。
収穫の際に貝殻を提出すれば、刻まれた数字に応じて穀物を受け取れる仕組みです。
主人は報酬を将来に返す義務があるので、労働者に対して借金をしているのと同じなわけですね。
また貝殻はほかの人が作った作物と交換もできました。つまり通貨としての役割もありました。
~お金を払ったとたん、献血に来る人が減る~
意外にも献血に報酬を出す国では、無償の国より血液が集まりにくいそうです。
みなさん善意でやっているのに、お金を出されると人助けではなくビジネスになってしまうから嫌がられるんですね…。
~「市場社会」が生まれたのはわりと最近~
現代ではなんでもかんでもが「商品」になりえます。たとえば土地もそのひとつです。
しかし昔は土地を持っていることが高貴な身分たるゆえんでもあり、いくらお金を積まれても領主は先祖代々の土地を売るなんて考えませんでした。
~利益を追求するようになったのもわりと最近~
市場社会は利益の追求につながります。そのなかで大きな役割を果たしているのが負債の存在です。
事業を起こすには元手が必要。借りた資金を返すために利益を必死で追及する…という流れです。
~銀行が貸し付けるお金は、預金者のお金ではない~
ではどこから出しているのかというと…気になる方は、本書をお読みください。
~戦時中の捕虜収容所では、タバコが通貨として使われていた~
赤十字から送られてくる物資の中身が一人ひとり同じなので、捕虜同士で要る物と要らない物を交換していくうちにタバコが通貨になりました。
タバコは腐らないうえに持ち運びやすく、数を数えるのにも最適だったようです。
こんなところでしょうか。
私は株式投資をやっているのですが、投資をやっている人もやっていない人も、これは読むべき本だと思いました。
現代社会で生活している以上、生活と経済との関係は切り離せませんからね。
わかりやすくて読みごたえもある面白い良書なので、経済わからないよという人にぜひ読んでほしいです。
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